商品ページ:ソウ クアドリロジーBOX(4枚組) [Blu-ray]
オーストラリアで映画作りを志したジェームズ・ワンとリー・ワネルが、8分のデモテープをアメリカの映画会社に売り込んだことから始まったこのシリーズ。1作目が与えた衝撃で、ふたりはたちまちハリウッドでの地位を確立したわけだが、このシリーズ、改めて4作を俯瞰すると、作品間のつながりが浮き彫りになって興味深い。
とくに重要なのが、おそらくこれで完結編となるであろう『ソウ4』。前作の『ソウ3』のラストで死んだジグソウが、死の直前に仕掛けた罠、さらに第1作『ソウ』よりも過去のエピソードが紹介され、恐るべき殺人鬼の動機めいたものが解明されていく。『ソウ2』で殺人ゲームの被験者になった女性が『ソウ4』のワンシーンで顔をみせるなど、シリーズファンの心理をくすぐるサービスも観逃せない。ジグソウの手先になるアマンダのヘアスタイルで、シリーズ全体の時間の流れを把握するのも楽しみのひとつだ。 第1作の強烈なオチや、殺人ゲームに使われたさまざまな器具には、他のホラーからのヒント、また、その後の作品に与えた影響も発見できる。2作目から監督を任されたダーレン・リン・バウズマンがシリーズの焦点をしっかり見据え続けた功績が大きいのではないか。(斉藤博昭)